賃貸物件を探していると、「分譲賃貸マンション」と記載された物件を見かけることがあると思います。
一般的な賃貸物件よりもハイグレードな場合が多く贅沢な暮らしができますが、気を付けたい注意点もあるので、どのような物件なのか事前に理解しておきましょう。
そこで今回は賃貸物件をお探しの方に向けて、分譲賃貸マンションとはどのような物件なのかご紹介いたします。
分譲賃貸マンションと一般的な賃貸物件の違いとは？
分譲賃貸マンションとは、もともと分譲で販売されていた物件を購入した方が、賃貸物件として貸し出しているマンションのことをいいます。
おもに自己使用を目的に購入される方が多いので、一般的な賃貸物件と比較すると、ハイグレードな設備がそろっているのが違いです。
購入した物件を貸し出す理由は、オーナーによって違います。
たとえば転勤や親の介護など、何らかの事情で暮らせなくなった方が貸し出している場合は、サラリーマンの方などがオーナーであることが多いでしょう。
一方不動産投資が目的の場合は投資家や資産家などの方がオーナーであることが多いので、賃貸物件の経営に慣れていることから、トラブルの際にスムーズに対応してもらえる可能性が高くなります。
また買主が見つからなかった分譲マンションは、賃貸物件として貸し出されるケースがあり、この場合のオーナーはディベロッパーやそのグループ会社になるのが一般的です。
分譲賃貸マンションで暮らすメリットとは
分譲賃貸マンションでの暮らしを選択すると、次のようなメリットがあります。
メリット①：グレードの高いマンションで暮らせる
一般的な賃貸物件はオーナーの方が不動産投資を目的としているため、限られた予算内で最大限の利益を得るために、設備を必要最低限に抑えている場合が多くなります。
一方分譲マンションは、自分で使用する方をターゲットにして販売するので、多くの物件では長期間暮らすことを想定し、設備のグレードを高くしているのが特徴です。
室内に床暖房があったり、共用部分にゆとりがあるなど、贅沢な暮らしを堪能できるのが分譲賃貸マンションの魅力だといえますね。
メリット②：構造がしっかりしている
耐震性や防音性など、構造がしっかりしている点も魅力です。
たとえば床スラブには一般的に中空構造となるボイドスラブを使用しており、隣の住戸との壁もコンクリートで厚くするなど、遮音性を高めています。
また窓に使われている二重窓やペアガラスは、外からの音を遮断するのはもちろん、断熱効果も期待できるので、快適な室内環境を保てるでしょう。
近年は免震構造を持つ分譲マンションが増えているなど、地震への備えに優れているのも特徴です。
メリット③：防犯性に優れている
分譲マンションのなかには、管理人の方が常駐している物件も多くあります。
管理人は日中に共用部分の清掃などをおこなうので、マンション全体がきれいな状態を保てる点も魅力です。
また常に誰かがいるという状態なので、セキュリティ面においても優れています。
周りには物件を購入して暮らしている方が多いので、比較的住人のマナーが良く、近隣トラブルが発生しにくい点も魅力です。
分譲賃貸マンションで暮らすデメリットとは
さまざまなメリットがある一方、以下のような注意点もあるので理解しておきましょう。
デメリット①：オーナーの規約とマンションの規約の両方を守る必要がある
賃貸物件で暮らす際は、規約を守る必要があります。
一般的にはオーナーとの規約を守れば問題ありませんが、分譲賃貸マンションの場合は、マンション自体に設定されている規約も守る必要がある点に注意が必要です。
たとえばペット可の分譲マンションであっても、オーナーとの規約でペット不可となっている場合は、犬や猫を飼うことはできません。
また購入した物件であれば、壁に穴を空けたり色を塗り替えたりするなどのDIYも問題ありませんが、賃貸物件として借りる場合は規約違反となるので気を付けましょう。
デメリット②：定期借家の可能性がある
定期借家とは契約期間が定められており、更新ができない賃貸物件のことです。
分譲賃貸マンションのなかには、転勤などの理由で一定期間のみ家を空けるので、その期間だけ賃貸物件として貸し出すオーナーの方もいらっしゃいます。
定期借家を借りる際は、事前にオーナーの方の事情を確認し、再契約できる可能性があるかどうかも確認しておくと安心です。
デメリット③：家賃が高い
建物の構造がしっかりしていたり、グレードの高い設備がそろっていたりするので、その分家賃が高い傾向にあります。
分譲マンションには修繕積立金や管理費などの費用が毎月かかるので、不動産を所有するためにかかるコストが家賃にも影響を与えるのです。
築年数や立地条件などが同じ賃貸物件が2つある場合、分譲賃貸マンションのほうが一般的な賃貸物件よりも家賃設定が高くなる場合が多いので、希望条件などを考えたうえで検討しましょう。
まとめ
今回は賃貸物件をお探しの方に向けて、分譲賃貸マンションとはどのような物件なのかご紹介いたしました。
一般的な賃貸物件よりもグレードが高いので、設備の整った環境で暮らしたい方は、ぜひ分譲賃貸マンションも候補に入れて物件を探してみましょう。
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