賃貸物件を探されている方のなかには、ペットを飼いたいのにペット不可のお部屋が多く、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか？
しかしペット不可にしている賃貸物件であっても、場合によっては飼育が認められるケースもあります。
そこで今回は賃貸物件でペットを飼いたいと考えている方に向けて、ペット不可の賃貸物件でもペットを飼えるケースについてご説明いたします。
ペット不可の賃貸物件が多い理由とは？
ペット不可の賃貸物件は、以下のような理由によりペットの飼育を禁止しています。
理由①：原状回復が難しいから
まずペットを飼うと壁や床に傷が付き、賃貸物件の価値を下げてしまうことがペット不可とされる理由に挙げられます。
とくに染み付いたペットのにおいは原状回復が難しく、クリーニングや修繕の費用などが敷金で賄いきれない場合があるため、ペットの入居を認めない大家さんが多いのです。
理由②：近隣トラブルの原因となるから
次にペットは近隣住民とのトラブルに発展しやすい点が挙げられます。
ペット可の賃貸物件であれば、周りも動物好きの方が多いので、多少のにおいや鳴き声などは許容されるでしょう。
しかしペット不可の場合は、動物が苦手な方が暮らしている場合もあるので、においや鳴き声が原因でトラブルになってしてしまう可能性があるのです。
またなかには動物アレルギーの方がいる可能性もあるので、ペットが原因で起こるトラブルを避ける目的もあります。
理由③：特例を作るとルールが曖昧になるから
1つのお部屋だけペットの飼育を認めると、ピアノを弾きたい、友達や恋人と同居したいなど、ほかの要望にも応じなければなりません。
特例を作るとルールが曖昧になってしまうので、少しでも契約から外れる要望には応えない賃貸物件が多いのです。
ペット不可の賃貸物件でも交渉次第では飼育が認められる？
近年は少子高齢化や人口減少などの影響を受け、賃貸物件の空室率が高くなっています。
空室が続く状態を避けるために、ペットの飼育が認められる可能性もあるので、気になるお部屋がある場合は交渉してみるのもおすすめです。
ペット不可の賃貸物件でペットの飼育を交渉する際は、以下のようなポイントを参考にしてみましょう。
ポイント①：敷金を上乗せする
大家さんが懸念するポイントは、原状回復費が敷金を上回ることです。
通常の敷金が家賃1か月分なのであれば、2か月分や3か月分に上乗せするなど、こちらから費用について提案してみましょう。
ハウスクリーニングなどの費用を上乗せした敷金で賄える場合は、ペットの飼育が認められる可能性があります。
ポイント②：家賃の値上げを提案する
敷金の上乗せが難しい場合は、家賃の値上げを提案してみましょう。
場合によっては数千円の値上げで、ペットの飼育が認められるケースもあります。
ただしこの条件は長く暮らすほど費用の負担が大きくなるので、予算などを考慮したうえで交渉することが大切です。
ポイント③：契約を結ぶ前に提案する
入居後にペットの飼育を相談すると、いったんはペット不可であることを了承して契約を結んでいるので、交渉が不利になります。
現在賃貸物件をお探しの場合は、契約を結ぶ前に交渉してみましょう。
また大家さんや管理会社に相談せず勝手にペットを飼うことは、契約違反にあたります。
場合によっては強制退去命令が下されることもあるので、注意しましょう。
ペット不可の賃貸物件でも飼える動物はある？
ペット不可の賃貸物件であっても、ハムスター・鳥・は虫類など、家を傷付けるリスクの少ない生きものは飼えるケースがあります。
これは契約書の「禁止事項」と「制限事項」の項目に記載されているので、確認してみましょう。
禁止事項で注意したい一文
禁止事項には、以下のような一文が掲載されていることがあります。
猛獣、毒蛇等の明らかに近隣に迷惑をかける動物を飼育すること
これは万が一逃げ出した際に近隣住民に危険が及んだり、鳴き声やにおいが迷惑になったりする生きものを指しています。
毒グモやニシキヘビなどの近隣住民に危険が及ぶリスクのあるは虫類は、室内を傷付ける可能性が低くても飼えないので気を付けましょう。
制限事項で注意したい一文
制限事項では、以下のような一文が記載されているか確認しましょう。
観賞用の小鳥、魚等であって明らかに近隣に迷惑をかけるおそれのない動物以外の犬、猫等の動物（禁止事項に掲げられた動物を除く）を飼育すること
これは犬や猫などの動物は貸主の承諾があれば飼育でき、鳥や魚は自由に飼えるということを意味しています。
しかしこの契約書は国土交通省による賃貸住宅標準契約書をひな型にして作られたものが多く、ペットに関する項目は上記のように記載されているのが一般的です。
契約書は一般的に管理会社が作成しており、禁止事項の「迷惑をかける動物」や、制限事項の「明らかに近隣に迷惑をかけるおそれのない動物」は、大家さんによって解釈の違いが生じます。
したがってどのような生きものを飼う場合でも、契約を結ぶ前に大家さんに相談するのがおすすめです。
まとめ
今回は賃貸物件でペットを飼いたいと考えている方に向けて、ペット不可のお部屋でもペットを飼えるケースについてご説明いたしました。
どのような生きものを飼う場合でも事前に大家さんや管理会社に相談し、ペットと一緒に心地の良い暮らしを送れるようにしましょう。
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